化審法でのPFOSの適用除外用途


POPs条約の付属書に掲載される場合は化審法で規制される

化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)とは、PCBによる環境汚染問題をきっかけにして、1973年に制定された法律です。化審法制定後、新たに製造・輸入される化学物質については、事前に人への有害性などについて審査されるとともに、環境を経由して人の健康を損なう恐れがある化学物質については、製造、輸入および使用が規制されています。

 

一方でPFOSは、世界に先駆けてカナダやEUで規制が始まりました。EUの場合、一般にPFOS規制と呼ばれていましたが、2008年6月27日からPFOSやPFOSを含有している製品等を上市する際に、販売や使用を制限されるという、「PFOSの販売と使用の制限」というEU指令(DIRECTIVE 2006/122/EC)です。

 

その後、POPs条約 新規追加9物質(群)一覧(COP4)でも記載しましたが、POPs条約(ストックホルム条約)のCOP4で、新規追加物質として、POPs条約の付属書への追加が決定されました。

 

日本の場合、POPs条約の付属書に掲載(収載)されている物質は、化審法で規制されることになりますが、このCOP4の決定を受けて2010年4月に化審法の改正があり、PFOSは第一種指定化学物質になりました。

 

化審法改正前は、日本での使用はある程度許可されていましたが、改正後は使用を制限されることになります。
PFOSに関しては、RoHS指令と同じように用途に関しての除外項目がありますが、基本的には製造・使用・販売が禁止される物質という扱いになります。

 

よって、電気電子機器への含有はだんだんなくなると考えてよいのではないかと思います。
ただし、代替品がないと考えられる以下の用途については規制の除外となっていますので、含有に関しては注意が必要です。

  • 半導体用途(反射防止膜、フォトレジスト)
  • フォトマスク(半導体及び液晶ディスプレイ用)
  • 写真感光剤用途
  • メッキ液(クロムメッキ等)
  • 泡消火剤
  • 医療機器(カテーテル、留置針)
  • 電気電子部品(プリンター、複写機用転写ベルト、ゴムローラー等)

 

また、EUやカナダへ製品を輸出する際には、これらの適用除外項目についても考慮するようにしたほうがよいでしょう。

 

 

POPs(残留性有機汚染物質)に関しては、今後もPOPRCやCOPで規制物質の追加について検討が行われます。
PFOSが追加になったCOP4以降、POPRC5ではRoHS規制で対象物質となっているPBDEの代替物質であるHBCD(ヘキサブロモシクロドデカン、HBCDDと略すこともあり)なども検討されています。

化審法とPFOS、POPs条約の関係関連記事

化審法改正:PFOS他12物質を追加(2010年4月1日施行)
POPs条約のCOP4において、新規に9種類の残留性有機化化合物(POPs)が付属書に追加されることになりました。日本では化審法の第一種特定化学物質で規制されます。